92歳で足腰元気なおじいさんは認知症でした。
    数年前に奥様を亡くされてご自分が建てた一軒屋で一人で暮らしていました。
    お子様は二人おられて住まいは遠距離でした。

    毎日デイサービスを利用されていて朝の9時半頃お迎えに行き4時半頃ご自宅にお送りしました。
    一人暮らしで認知症なのですが、朝は送り出しのヘルパーさんに来てもらい、身支度などを手伝ってもらっていました。
    帰宅後のヘルパー利用は週に2回ほどでお洗濯などしてもらっていたようです。
    介護度から計算すると毎日のヘルパー利用やデイサービス利用は全部介護保険で、というのは無理なので足りない分は全部自費の上、年金だけでは賄えなくて、離れて住む子供さんからの援助も必要でした。

    何年も毎日デイサービスに通っていたおじいさんですが、元気は元気なのですがどんどん痩せ細ってしまっているようでした。
    あまりに痩せてしまったので、ご家族に連絡して受診してもらいましたがとくに病気はみつかりませんでした。
    こちらのデイサービスは地域包括支援センターで、ケアマネや生活相談員、社会福祉士などもおりまして、民生委員さんへの聞き取りなどみんなでいろいろ調べた結果、食事が1日1食だけになったことから痩せてしまったのではないか、ということでした。
    1日1回の食事はデイサービスのお昼ご飯だけ、ということになります。食欲もしっかりとあり昼食はおいしいおいしいと喜んで召し上がっていました。

    それまでは、朝はパンなどをすぐ食べられるように置いてあり、夜は夕食サービスの弁当を取り寄せていましたが、夕食を食べずに処分することが多くなり、取り寄せなくなってしまった、と。
    デイサービスから帰宅すると疲れて寝てしまい、そのまま朝になってしまうのではないかと、いうことでした。
    朝は買い置きのパンがあるにはあるけれど、パンの袋の開け方がわからなくなって食べることができなくなってしまったそうで。
    パンの袋も開けられなくなった、という話を聞いた私は悲しくなりました。あんなに元気そうにしていてもどんどんできることが少なくなっていくんだなぁと。

    一日一食のほうが元気に暮らせるという説もあるけれど、それはひとによります。
    デイサービスの食事量はそれほど多くはないし必要な摂取量より足りていないのはあきらか。
    92才で毎日デイサービスに通うっていうだけでも疲れるのに、食事量が足りないからよけいに疲れる。
    元々が活動的なので歌やゲームにも積極的に参加されるし、疲れていることも体力が落ちてることも認知しづらい。

    痩せてしまわれた原因がわかってから、介護施設に入所が決まりまして現在はグループホームで暮らしていらっしゃいます。
    今頃は体重も戻ってお元気で楽しくお過ごしなのではないかと想像します。
    この方の場合は離れたご家族が援助もしてくれていましたし独居といってもほぼ心配なかったです。

    老後にどうしたらいいかわからず困った時、生きていけそうもないと不安に思った時、地域の役所や支援センターに相談してほしいと思います。
    私が働いていた場所にはいろいろな事情の方がけっこういらっしゃいまして、どんな人もなんとかなるものなんだなぁと思いました。見捨てられてしまうことはないです。
    自分でできることはなんとか頑張って、いよいよ無理そうだなと思ったら助けてもらいましょう。
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