働き始めた時はかなり良い職場だと思ったけれど、あ~辞めてしまいたいと感じたことは何度もあった。
    マナーの良い職員が多く人間関係は良好だ。
    しかし、ここの職員はパートや社員の別なく大体の人が1時間以上前に仕事についている。
    大先輩が20年以上もずっとそのような仕事っぷりなので皆がみならっている。
    本当に素晴らしい信頼できる大先輩なので、それに反抗する人なんているわけがない。
    しかも、強制ではなく自発的にだから すごいことだと思う。私はそんな職場にご縁したことはない。
    強制ではないのだから5分か10分前に仕事についても大丈夫なはずなのだけど、よほどの強い信念がないと平気ではいられなくなる。そのせいかどうかすぐに辞めてしまう人もけっこういるのだ。
    私の場合は4時間という短時間勤務ながら、微妙なところで45分前後前に仕事につくようにしている。
    他の職員に仕事開始の1時間前に何をやるか聞いたら、入居者全員の健康状態などの把握だそうで、自分が出勤していない日の日誌やらADL変更状況、事故記録やヒヤリハット記録など事細かに入念に見ている、ということだった。責任感あふれるその就業態度には本当に頭が下がる。
    素晴らしい大先輩は手が足りない朝の入居者さんのケアや食事介助などを手伝っているそうで早番だと朝の6時には出勤。
    手が足りないだろうなと思うと、落ち着かなくて早く出勤してしまうらしい。大先輩は身も心も老人ホームに捧げているみたいだ。
    でも、もう68歳なので社員ではなくパートとして週に4回の勤務だ。何かあれば臨時に出勤してくる。
    自分にはとても真似ができない。
    出勤時間の事を考えるとちょっともやもやするけど、このような自分を採用してくれたことに感謝して働いている。
    しかーし、私の仕事の場合、自宅でやってくることが多すぎて投げ出したいと思うことがあるのだ。
    いい加減めんどくさい。肩や首が凝って目も疲れる。何だろう?この仕事は。でもこれは指示されたことではない。
    自分が好きでやっていることなんだ、入居者を喜ばせようと思ってやってることなんだ、と孤軍奮闘している。
    この孤軍奮闘ももうすぐ1年。最近は喜んでくれる入居者が愛おしくてたまらなくなってきた。とにかくかわいいのだ。
    素晴らしい大先輩もそんな気持ちで働いているのかもなぁ、と思えてきた。
    かわいい老人は近い将来天国に逝ってしまうし、どんなに良い思い出でもすぐに忘れてしまって身も心も捧げても何だか空しく寂しい気持ちになるのだけど、とにかく心を込めて接したい、そんな気持ちになってきたのでもうしばらく頑張ろうと思う。
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